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2006年 11月 25日
ダリ展に行きました。
「アンダルシアの犬」はそこで見ました。 いやー、ダリすごいわ。 見るたびに思うんだが、この人、絵うますぎ。 シュールレアリズムだから、モチーフは非現実的なんだけどディテールがものすごく緻密でリアル。 最後の方に展示されていた「生きている静物(静物—速い動き)」という作品に描かれた、倒れかけたガラスの花瓶からこぼれる水のリアルさ。どうやって描いたんだ、あれ? 何度も描かれる海岸の風景。そこを囲む岩壁の細密な描き込み。 絵がうまくなければ思いつかないことってあるんだろうなって思う。 Wイメージという騙し絵みたいな手法の絵がいくつもあった。「三世代、老年、青年、幼年」という絵はタイトル通り三人の顔が描かれているんだが、よーく見ると顔じゃないのだ。騙し絵なのだ。何を言ってるのか絵を見ないと分かりませんね。これから行く人は、あの絵をよーく見てください。すげーって思いますよ。 これも前から思ってたのだが、この人CGの時代に生きていたらどんな作品を作っただろうな。 ダリの絵って、ときどきCGみたいなのだ。 風景や、ガラの肖像が、無数のピースに分解された絵がいくつかあるが、あの正しい遠近法で立方体や破片が並んでいる絵は、まるでCGでしょう。筆と絵の具でCGするなよー。あの正確さと緻密さ、描く労力を想像しただけで疲れてしまう。 スポーツにはマイケル・ジョーダンとかイアン・ソープとかイチローとか分かりやすい天才がいっぱいいるけれど。スポーツにはルールがあってフォーマットが決まっているから分かりやすいんだ。 芸術にはルールがないから分かりにくいんだけど、ダリとピカソはものすごく分かりやすくルール違反なのだ。 やっぱそれはすごいことだ。 絵の意味が分からないのでついつい絵のタイトルを読んでしまう。いかんな、考えないで感じなきゃ、とか思いつつダリの場合はタイトルがまた面白かったりするんです。 「9月末の3匹の焼いた鰯のある皿の中の電話」 ってタイトルは気に入りました。 「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」みたいじゃないか。 でも、「焼いたベーコンのある自画像」って絵を見ると、こんな自画像を描いてしまうのってつらいだろうな、と思う。 溶けて原型を失いそうな目のない顔を、たくさんの松葉杖がようやく支えているという絵。自分があんな人間だと感じて生きているのは、キツいだろう。 そうそう、17才のときに描いた自画像がビジュアル系みたいだったのはおかしかった。やっぱ若いときから暗くて曲がった自己認識と美的嗜好があったんですね。 スペインのダリ劇場美術館っていうの行ってみたいですね。写真見ただけですごそう。
by denkihanabi
| 2006-11-25 01:38
| アートネタ
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