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2004年 11月 28日
絵本のような映画。
とても素朴な話で、語り口も素朴。 ロシアの民話が原案だと後で知り、納得。 ところどころに入る、挿し絵のようなアニメーションが素敵。 オープニング、雪の中を歩く、熊と少女のアニメーションにタイトル。 次のカットは、シベリアの森林地帯の空撮。 この導入部で、あ、これはいい映画だなと感じた。 もし、予告編を見ていなかったら、もっと驚けたかもしれない。 でも、予告編を見ていなかったら、見ようと思わなかったかも知れないし。 できれば何も知らずに見ることをお薦めします。 少女と熊のラブ・ストーリー。 簡単に言うとそれだけの話だ。 ただ、この熊が、少女への愛ゆえに、ときどき人間になる。 まったくサスペンスフルな演出もなく、もちろんSFXなんか全くなしで、熊がいて、カットが変わると、人間がいる。それだけ。 この単純さが、素晴らしい。 主人公の少女が、演技らしい演技をしないのもいい。 笑うのも一回、泣くのも一回くらいだ。 事件がおきても、表面上はまったく取り乱さない。 少女だけではない。いろいろな国の役者が集まり、英語で演技しているせいもあるかも知れないが、登場人物がみな、現実の世界の生きた人間のように感じられない。 まるで、無表情で平面的な絵で描かれた絵本の中の人物のようだ。 俳優としては、不安になる演技だろう。 でも、それが、とてもいい。 サーカスの芸や、スペインのダンス、突然現われる結婚の行列、そういうストーリーとは関係のない美しい映像が、ちょっとずつ描かれて、フェードアウトする。 説明できないのだが、あの投げ出すようで、しかし、しっかり世界観を作っている映像の見せ方がいい。 言葉は少なく、映像で感じさせる映画だ。ストーリーはひどく単純だから、じゃあそこから何を感じればいいのか。 実を言うと、それはよく分からない。 私の好きな映画に「ルナ・パパ」という映画がある。 あれほどはブッ飛んでいない。 こじんまりまとまった印象の映画だ。 でも、ちょっと似た雰囲気の、あえて磨き切っていない小さな宝石のような、ファンタジーだった。
by denkihanabi
| 2004-11-28 02:23
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