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2005年 07月 22日
舞城王太郎の小説はゾワゾワする。
神経逆撫で系というより、神経掻き回し系。 まだ「阿修羅ガール」と「好き好き大好き超愛してる」の2冊しか読んでいないが、生理的嫌悪感と、快楽的ドライブ感と、オチない物語の開け放しの破綻に惹き込まれる。感情より感覚をかき乱す、文学の自爆テロみたいな小説だ。 ブロークン・ジャパニーズのお手本みたいな文体と粘性のないドライな猟奇性で、読者をイメージのジェットコースターに乗せると、そのまま止まることを恐れるようにつんのめるように突っ走る。完成することより完走することが目的のように、走る。実際、止まるのが怖いんだと思う。 そんな気がする。 くり返される暴力、というより、学校の他のヤツら(友達とか仲間とかいう言葉の感覚ではない)の虐殺シーン。平行して描かれる、ゲームかアニメみたいなSFの虐殺シーン。夢と現実が入れ子のように、あるいは鏡面のようになっている「マトリックス」的世界観。 暴走する欲望と自意識、自己の存在が世界と天秤の上でつりあっている、はずだ、という感覚。 こういう感覚自体は、持っているヤツ感じているヤツはいっぱいいると思う。10代20代でこの感覚を感じない人間の方が、珍しいんじゃないだろうか? でも、それをバランスが崩れていることが魅力に見えるギリギリのバランスで、書ききれる人間は、そういないだろう。 つまり、それが才能ってもんなのか。 パンクというより、プロディジーとかブンブンサテライツみたいなノリのホンだ。 「好き好き大好き超愛してる。」は、モチーフが実は「セカチュー」と一緒なので2本立てで読むと面白いかもね。これを映画化したら偉いな。やろうかな。誰か10億円くらいくれないかな。 あ、エロ描写もかなりやる。「好き好き大好き超愛してる」の後ろに入ってた「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」は、そこらのエロ小説がタバになっても勝てないくらい、ぐちょぐちょに濡れていた。 あ、を、もうひとつ。「好き好き大好き」と言えば、R・D・レインです。R・D・レインといえば「自己と他者」だが、舞城王太郎のは「自己と内的他者」だ。 さいごのは知ったかぶり。
by denkihanabi
| 2005-07-22 00:09
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