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2008年 12月 23日
前に「ライ麦畑でつかまえて」を読んだのは10代の終わりか20代の初めの頃だった。
正直言って私には全然面白くなかった。このホールデンという主人公も回りの人々も、みんな好きになれなかった。 でもこの本は、世の中の「気の利いたことを言う」感じの人たちに強く支持されていた。 気の利いたことを言う人の仲間入りがしたい年頃だった私は、すごく違和感を感じた。 そういう点で「ライ麦畑」はゴダールの映画に似ている。学生の頃、私には「気狂いピエロ」が全然面白くなかったのだ。 さて、村上春樹の新訳による「キャチャー・イン・ザ・ライ」だ。主人公はあいかわらずホールデン・コールフィールドだ。彼は歳をとっていない。私は25才ほど歳をとった。 ホールデンは翻訳者が変わってもタイトルが変わっても同じキャラで、世の中のすべてが気に入らないって態度で苛ついたりめげたりしている。でも寂しがりやでもあるらしく、次々と彼にとってどうでもいい人たちや、ごく稀に大切な人たちに会う。 以前読んだときの方が、主人公の年齢に近かったのだが、今の方がホールデンの考えてることや体験していることが分かるようになった。とくに面白かったのは酔っぱらってポン引きに金をだまし取られるところだ。そうか、こんなシーンがあったのか。全然覚えてなかった。 でも一方で、この主人公が奇妙なほど潔癖でモラリストなのにも気がついた。 彼はどうも、世の中の汚いことが嫌いだって、何度も繰り返し言っている。そうなのか。そういう人だったんだ。 私はまたそこに違和感を感じてしまった。 私は「ゴーストワールド」って映画が大好きだ。あの映画のファン層と、この本の支持層は重なりそうな気がするのだが、どうも私は「ライ麦畑」と相性が悪い。ゴダールは最近好きになったのだが。 不満を抱えた若者を描いた古い小説、という乱暴なくくりで言うと、これも20年以上前に読んだ「土曜の夜と日曜の朝」っていうイギリスの小説が面白かった。あれは好きだった。ストーリーは忘れてしまったがロックな感じがした。 あの本も読み返してみると発見があるかもしれない。
by denkihanabi
| 2008-12-23 22:17
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